オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV1060a
私がバッハに「はまった」最初の曲はおそらくこの曲だったでしょう。
20年も前に「管弦楽組曲 第3番」目当てで買ったCDに入っていたこの曲。
オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV1060a
*演奏は2:00あたりから始まります。
この曲は3曲構成です。
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アダージョ
第3楽章 アレグロ
バッハの3曲構成は大体の場合速度が
「速い・ゆっくり・速い」
という組み合わせになります。
まず全体的に親しみやすい主題・旋律で聴きやすい曲だと思います。
特に「第2楽章のアダージョ」は主題をオーボエとバイオリンで延々と繰り返します。
それが全然単調でなく、ずっと聞いていられます。
これがバッハのなせる技というところでしょうか。
まるで海の上を漂っているような、すごく不思議な曲です。
ちなみにBWV1060aの”a”とはなにかといいますと、
BWV1060の”復元版”ということです。
その前にそもそも「BWV」 というのはなにかというと、
バッハの作品目録番号です。
バッハ自身がつけたものではなく、シュミーダーという人がまとめたものです。
それで、BWV1060は「2台のチェンバロのための協奏曲」なのですが、
この曲はもともとの原曲をもとにチェンバロ用にアレンジされたと言われています。
しかし、その原曲の楽譜がしっかりとしたものが残っていなかったため、
逆に原曲を復元したということですね(ややこしい)
”a”のほかに"R"と表記されるものもあります。
細かい違いはわかりませんが、
バイオリンのパートとオーボエのパートが逆になっている部分があったりします。
バッハは同じ曲でも指揮者や演奏者によって解釈が異なるので、
どの音源も全部違いますね。
特にテンポ・・・人によってまちまちですね。
そこが悩ましくもあり、良いところでもあります。
個人的に一番お勧めしたいのは、
グラモフォンのトレヴァー・ピノック盤(F00G27036)なのですが、残念ながら廃盤でした・・・。
気になった方はぜひ聴いてみてください。
もっと広まれバッハ!